今、ヨガをする男がカッコいい理由

今、男性のヨガ愛好者が急増しています。

「ヨガ」と聞くとなんとなく女性がやるもの、

というイメージを持つ方も

少なくないのではないでしょうか。

 

「美意識の高いOLの自分磨き」

「主婦がダイエットの為にやるもの」

 

そんなイメージを持っている男性に、

これまで数多くお会いしてきました。

 

しかしここ最近、

各界の一流と呼ばれる男性達がヨガや瞑想を

ルーティーンワークにしていることが注目され、

「ヨガをやってみようかな」

とスタジオに足を踏み入れる男性が

増えてきたように思います。

 

それを後押しするように、

これまで日本ではさほど多くなかった、

男性ヨガインストラクターが増えました。

 

国内大手のヨガスタジオでは

【男性限定レッスン】

まで登場しています。

 

ここ数年で明らかに、

ヨガ=女性がやるもの

という価値観が変わってきているのです。

 

では一体なぜ、

ヨガをする男性が増えてきたのでしょうか。

 

ジムでの筋トレやジョギングではなく、

あえてヨガを選ぶ男性が増えてきたのは、

どうしてでしょう。

 

本書では現役ヨガインストラクターである著者が、

男性が抱きがちなヨガに関する疑問を解消し、

謎の多い「ヨガの効果」について

分かりやすく解説します。

 

また、ヨガを始めるには

まず何をすればいいのか、

スタジオの選び方や、

ヨガをする時の心構えなどを

お伝えしていきます。

 

・ヨガに興味があるけど、やっぱり恥ずかしい・・・

・何から始めればいいのか分からない・・・

 

そんな悩めるヨガビギナーの、

不安を解消するお手伝いが出来れば幸いです。

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第1章:ヨガって何? 

ヨガの目的とは?

そもそもヨガって何なのでしょうか。

体をこんがらがせて複雑なポーズをとることに、

一体どんなメリットがあるのでしょうか。

その疑問を解消する為に、

ヨガの歴史について簡単に触れてみましょう。

 

ヨガは今から約4500年前、

インド地方のインダス文明で

生まれたと言われています。

 

その後ヨガは発展を続け、2~4世紀頃、

インドの哲学者であるパタンジャリ氏によって

「ヨーガ・スートラ」が編纂されました。

 

このヨーガ・スートラは196節の短い詩からなり、

現代でも最もポピュラーなヨガの教典として、

多くのヨガ愛好者に読まれています。

 

実はこのヨーガ・スートラには、

私たちが「ヨガ」と聞いて

イメージするヨガのポーズについては

一切書かれていないのです。

 

ヨーガ・スートラには、

ざっくりと解説すると、

「自分の心をどう扱うか」

についてが書かれています。

 

ヨガ=痩せるエクササイズや健康体操、

というイメージがありますが、

本来のヨガは自分の心とどう向き合い、

どう生きていくかを示した哲学であり、

心の科学と表現されています。

 

ヨガの目的は、

「幸せに生きること」

めちゃくちゃシンプルです。

 

人生には苦悩や悲しみ、

そして理不尽な出来事がつきものです。

 

しかしその苦しみに翻弄されたり、

解決策を他人に求めても、

結局幸せにはなれないと

先人達は考えたのでしょう。

 

苦悩の原因を自分の中に見出し、

体と心を鍛えれば、

人生から苦しみを取り除ける。

これがヨガの基本となる考え方です。

 

ヨガと聞くと

なんとなく宗教的なイメージが付きまとったり、

現実逃避をしていると

思われてしまう事もあるのですが、

実際にヨガに触れてみると、

そんな事はないと気付きます。

 

ヨガは苦しみの解決策を、

神様や目に見えない何かに求めません。

うまくいかない理由を

外的環境のせいにするのではなく、

自分の中に見つけ、取り除いていく。

 

これって現実逃避どころか、

超・現実的な生き方だと思いませんか?

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なぜ不思議なポーズをとるのか?

ヨガは自分の心をどう扱うか、考えるもの。

しかし私たちの心は

そう簡単にコントロール出来るものでは

ありませんよね。

 

将来への不安を感じないようにしよう!

と思っても不安は過るし、

嫉妬する男はダサい!

と思っても、

無性にジェラシーを感じる瞬間はあるものです。

 

眠れない夜に、

何も考えないようにしようと決めて

目を瞑っても、

かえって考え事が頭の中に浮かんでくる・・・

そんな経験、ないでしょうか。

 

制御するのが難しい、

「心」や「思考」の手綱をとる為に、

比較的制御がしやすい「体」と「呼吸」を

コントロールしましょう、

というのがヨガのポーズの目的だと

言われています。

 

体・呼吸・心(感情)は繋がっています。

自分が何かに激しい怒りを

感じている瞬間を思い出してみてください。

 

大抵の人は眉間や拳にぐっと力を込め、

呼吸は浅くなっていると思います。

 

反対に、美しい自然の中や自分が大好きな場所で、

リラックスしている場合はどうでしょうか?

きっと多くの人が無意識に体の力を抜き、

呼吸は深くなっているでしょう。

 

眉間に皺を寄せながら、

「リラックスするな~」

と言っている人はいないと思います。

 

体が柔軟になり自由自在に扱えるようになれば、

心の動きにも柔軟に対処出来るようになります。

目に見えない「心」をコントロールするのは

誰にとっても難しいことだから、

「体」と、「呼吸」から

アプローチしていくのです。

 

私は普段、生徒さん達に

このように伝えています。

 

ヨガは単なるエクササイズはなく、

体と呼吸を整えることを通して、

心を整えるもの。

このヨガの本質を理解することが出来ると、

「ポーズが下手で恥ずかしい」とか、

「体が硬いから無理」

という躊躇いは無くなるかもしれませんね。

 

余談ですが、

ヨガのポーズには一つ一つ名前がついています。

「犬のポーズ」「牛のポーズ」など動物の名前や、

「バッタのポーズ」「蛍のポーズ」といった虫の名前、

「シヴァ神のポーズ」「ハヌマーン(猿王)のポーズ」

といった神話に登場する神々まで、様々です。

 

これらのポーズを万遍なく練習するのは、

ヨガをする人の心にどんな命も軽蔑しない、

謙虚な心を育むためだそうです。

ここにも、

「ヨガのポーズは心を整える手段」

という考え方の一端が感じられるのではないでしょうか。

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第2章:なんでヨガをすると体にいいの? 

ヨガをする男女

ヨガは心と体を健康にする

前の章ではほんの少し、

ヨガの本来の目的・本質に触れていきました。

 

この章ではヨガがもたらす健康効果や、

心への作用について

もう少し具体的に解説していきます。

 

ちなみにヨガを続けている方のほとんどが、

ヨガを始めたきっかけは

「美容と健康の為」

だそうです。

 

その素晴らしい健康への効果を体感し、

ヨガを習慣化していくうちに

心まで変わっていった、

という人が少なくありません。

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ヨガの効果① 体が柔らかくなる

ヨガは体が柔らかい人がやるもの、

というイメージがありますが、

そんな事はありません。

 

むしろヨガを続けるから

体が柔らかくなっていくのであって、

「体が硬い」と感じている人ほど

ヨガを始めてみるべきだと私は考えます。

 

ヨガのポーズは全身を万遍なく動かし、

日常生活で使われなかった筋肉も

動かすことが出来ます。

 

日頃動くことなく

血流が悪くなっていた筋肉が動き出すと、

血流が改善し、硬くなった筋肉が

柔らかくなり始めるのです。

筋肉が硬いまま放置していると、

姿勢が悪くなる事で起こる

肩こり・腰痛・頭痛などの不調や、

血流が滞ることで

代謝が悪くなり太りやすくなります。

 

体から毒素を排出する力も弱くなるので、

筋肉が硬くなることで

以前より疲れやすくなったと感じるでしょう。

疲労や体の痛みを抱えていては、

仕事に集中出来ず、

良いパフォーマンスを発揮することが出来ません。

 

若々しく健康的な体で居続けることは、

ある意味、仕事術の1つ

とも言えるのではないでしょうか?

 

その為には、体を柔軟に保てていることが理想的です。

体が硬いと肩や膝など関節の可動域も狭くなるため、

怪我に繋がりやすいというデメリットもあります。

久々に運動をしようとジムに行ったら、

体を痛めてしまった、

という失敗談はよく耳にします。

これは柔軟性が足りない為に、

関節に余計な負荷をかけてしまうことから起こります。

 

また、柔軟性を上げることは

怪我の予防だけでなく、

スポーツのパフォーマンスを上げるうえでも

有効だと言えます。

例えばゴルフをする方でしたら、

肩関節や背骨の可動域を上げる

ヨガのポーズを行うと、

スイングがより滑らかになっていくでしょう。

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ヨガの効果② 免疫力が上がる

この1年で、

免疫力についての関心が高まっていますよね。

ご存じの通り、

免疫力とは体を感染症や細菌から体を守り、

健康に保つ力のことです。

免疫力を上げる為には、

自律神経のバランスを整えることが大切です。

 

自律神経とは、

体を興奮させたり活動させる「交感神経」と、

リラックスして体を休息に導く「副交感神経」からなります。

この2つの神経のうち、

どちらが優位かが交互に切り替わることで、

私たちの体は最適な状態を保っているのです。

常に体が緊張状態にあったりストレスを感じていると、この神経の切り替えがうまく行かず、様々な不調を引き起こします。

 

そして自律神経の機能が乱れることで、

免疫力に関わる白血球の働きが悪くなり、

免疫力の低下に繋がっていくという訳です。

ヨガはポーズを行うほかに、

「腹式呼吸」

をすることに重点を置いています。

 

この腹式呼吸は筋肉の緊張を緩め、

脳と体を深いリラックスへと導きます。

日頃のストレスや疲労感から

優位になった交感神経を休め、

副交感神経優位に切り替わる事で

自律神経の働きが整い、

結果、免疫力の向上に繋がっていきます。

 

先の見えない社会情勢の中、

逞しく生き抜いていく力を身に着ける為に

「強い体」は必要不可欠ですよね。

 

しかし、ジムでトレーニングを積み、

筋肉の鎧を身に着けたとしても、

免疫力が弱ければウイルスや病気に

負けてしまいます。

 

本当に「強い体」とは

体の内側からの健康のことだと

私は考えています。

更にヨガは体だけでなく、

心を健康にする効果も期待出来ます。

 

どんなに仕事の出来るビジネスパーソンでも、

心が脆くてはストレス過多ともいえる現代社会を、

うまく乗り越えていくことは

難しいのではないでしょうか。

 

心の健康を保つ為に、ストレスは大敵です。

ヨガのポーズや呼吸法、そして瞑想には、

ストレスを打ち消す力があるのです。

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ヨガの効果③ 深い集中が心をリセット

スマホを見れば常に新しい情報が手に入り、

便利になった反面、

多すぎる情報に疲れてしまう

という声も耳に入って来ます。

 

情報過多とも言える現代を生きる私たちは、

脳を酷使していると言えるでしょう。

パソコンが大量のメモリを使用すると、

動きが遅くなったりフリーズしてしまうように、

私たちの脳と心も、忙しすぎると

ある日突然フリーズしてしまう可能性があるのです。

 

ヨガはポーズを行いながら、

自分の体と呼吸に集中していきます。

体のこの部分が伸びているな、

とか、

呼吸が深くなってきたぞ、

とか、

今実際に自分の体に起こっていることに

集中するのです。

 

その瞬間は過去の出来事を思い返したり、

未来に不安を感じたりという

「余分な感情」

から解放されます。

昨今、「断捨離」というリセット方法が常識化し、

身の回りの物を減らそうと

取り組んでいる方もいるのではないでしょうか。

私たちの心も同じです。

過去の嫌な記憶や余分な感情といった、

心の中に溜まったゴミを手放すことが、

心のリセットに繋がっていくのです。

ヨガは集中しよう!

と意気込まなくとも、

呼吸とポーズを丁寧に行うことで

自然にそれが出来てしまうのです。

そういった意味で、

疲れた心をリセットして元気を取り戻すのに最強の方法

と言えるのではないでしょうか。

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ヨガの効果④ 穏やかな心が人間関係を良くする

「ヨガをしている男性ってどんなイメージですか?」

と女性の生徒さん達に聞くと、

ほとんどの方が

「優しそう」

「穏やかそう」

と答えます。

ヨガをしている男って、

女性から女々しい、軟弱だと思われそう。

なんて男性の意見を聞いたこともあるのですが、

そんな事ないですよ。

女性から良いイメージを持たれやすいです。

話が逸れましたが、

ヨガを続けていると男女問わず、

表情が穏やかになり、

優しい雰囲気を漂う方が多いように思います。

 

前の章でも述べたように、

心と体は繋がっているので、

体の柔軟性が上がれば心も柔らかくなり、

ちょっとした事でイライラしたり不満を持つことなく、

物事を受け入れる器が大きくなるのでしょう。

 

もうひとつ、心を穏やかに整えていく要素として、

ヨガでは「完璧を求めない」ことが挙げられます。

 

言い換えると、

「完璧でないことを許せる」ように、

心を鍛えていくのです。

 

ヨガのポーズの目的は、

誰よりもポーズを華麗にとることでも、

100点満点の呼吸法をすることでもありません。

「体が痛い」とか

「今日は疲れている」とか、

時には聞き流したくなるような心の声でも

受け入れて許すことが大切なのです。

 

心の声を受け入れ、

自分に優しくできるようになると、

自然と周囲の人にも

優しく接することが出来ます。

 

完璧ではない自分を受け入れる

心の強さがあるからこそ、

他人の不完全さや失敗にも寛容になれるのです。

 

反対に、自分の失敗を決して許さず、

いつも自分に厳しい人は、

自分以外の人にも

同じ厳しさを求める傾向が強いように思います。

 

大抵の人は、自分を受け入れてくれると感じた人に対して、

攻撃的な態度はとらないのではないでしょうか。

人間関係の悩みや煩わしさから解放されて、

周囲と穏やかな関係を築きたい

と考えている方は、

まずは自分自身に優しく過ごしてみる事を

お薦めします。

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第3章:瞑想がパフォーマンス向上に効く理由とは?

ヨガをする男性

ヨガをした後、大抵の方が、

「頭がすっきりしました」

「リフレッシュ出来ました」

と言ってスタジオを後にします。

勿論、ヨガのポーズで硬くなった筋肉を伸ばしたり、

ほどよく汗をかくことでの

爽快感もあるとは思うのですが、

ヨガが4000年以上に渡り世界中で

実践され続けてきたのには、

瞑想がもたらす素晴らしい効果に

秘密があると思うのです。

 

瞑想というとまた怪しげな・・・

と感じる方もいらっしゃると思いますが、

現代は脳科学の分野でも

瞑想の効果が科学的に実証され、

「脳を鍛える方法」

として取入れる企業やビジネスパーソンが増加しています。

 

なんか怪しいから瞑想はパス、

じっとしているのは苦手だから瞑想は嫌い、

という方は、非常に勿体ない!

 

瞑想を1日1分でも良いから実践することで、

脳が進化し、

仕事でも良いパフォーマンスが

発揮出来るというのに。

 

では早速、瞑想をすると脳に何が起こるのかを

簡単に解説していきます。

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瞑想すると脳が進化する

瞑想を行うと、

脳の海馬という部分が厚くなることが

分かっています。

 

この海馬という部分は

記憶力や思考力、自己コントロール力を

司る部分だと言われています。

 

また、瞑想を2か月以上実践した人の脳を見てみると、

不安やストレスに反応する

偏桃体という部分が

小さくなっている事が分かりました。

 

このことから、瞑想には

・ストレス・不安の軽減

・記憶力の向上

・思考力、集中力の向上

・衝動的な感情や行動などを抑制できる

など、脳機能を向上させる効果

が期待出来ます。

 

更に瞑想を長く続けていくと、

ダイエットや禁煙、

アルコール依存症の治療、

認知症の予防にも

効果があることが分かっています。

 

仕事で高いパフォーマンスを

発揮するだけでなく、

心も体も健康に保ち、

より人生の質を上げていくのに

瞑想は役立つと言えるでしょう。

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瞑想は考えの自覚→集中のプロセスで深くなる

瞑想は、正しい姿勢で座り、

目を閉じて、自分の呼吸に意識を置くことから始めます。

「暇だな」

「つまんないな」

と最初は感じるでしょう。

それでOKです。

 

私たちは普段、

【考えている】

ことについて無意識です。

今の私は、××について考えている。

と自覚することはあまりなく、

次から次へと押し寄せる思考の波に

飲み込まれていっているのです。

 

思考の波に飲み込まれてしまうと、

気持ちの切り替えがうまく出来ずに

一時に感情を長く引きずったり、

頭の中の整理が出来ずに良いアイデアが

浮かび辛くなるのです。

 

瞑想中に浮かんできた思考を、

「何も考えないようにしよう」

と消そうとすることは始めのうちは困難です。

 

考えが浮かんできたら、

「暇だなと自分は感じているな」

「今、つまらないと思っているんだね」

と自分の考えを【自覚】するようにしていきます。

 

自覚することで、思考は自然と流れていきます。

そして、また自分の呼吸に意識を戻していきます。

この、自覚→流す→呼吸に集中する→考えが浮かぶ→自覚・・・

というプロセスを繰り返していくことで、

次第に心が静かになり、

瞑想が深まっていくでしょう。

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ヨガのポーズが瞑想に適した体を作る

瞑想を深めていく為には、

落ち着いて呼吸が出来ることが大切です。

座っているとき、

背中が丸まったり肩や首が緊張していると、

呼吸がうまく出来ません。

 

また、胡坐で座った時に脚の付け根あたり、

いわゆる股関節周辺の柔軟性が低いと、

骨盤が後ろに傾いていくので背骨が丸まってきます。

 

ここで無理に上半身に力を入れて

「背筋を伸ばそう」

とすると、

上半身が緊張し肩や腰の痛みを

感じるようになるのです。

 

良い姿勢を保つ為には、

体の深層部にある

インナーマッスルで

骨格を支えることも

重要になってきます。

 

長く座っていると体が痛い、

もしくは違和感があるという方は、

柔軟性を上げてインナーマッスルを強化し、

長く座れる体を整えましょう。

 

ヨガのポーズは、快適に座れる体を作る為に

行うという考え方もあります。

 

全身を満遍なく動かすことで筋肉の緊張をほぐし、

ひとつのポーズを数十秒ホールドすることで、

インナーマッスルの強化も出来ます。

 

瞑想を日々の習慣を取り入れたい、

という方はぜひ、ヨガで体を整えることから始めてみましょう。

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第4章:男がヨガをやってもいいの?

ヨガをする中年男性

先行する「美容の為のヨガ」イメージ 

さて、実際にヨガをやってみたいと思っても、

やっぱり気になるのが「女性の目」ですよね。

私が知る限り、

ほとんどの男性がヨガを初めて体験した日、

「男がやっても良いんでしょうか・・・」

と仰っていました。

答えは勿論、YESです。

 

むしろ多くのストレスに晒されている、

忙しい男性にこそ、

ヨガをして欲しいというのが私の願いです。

 

ヨガ=女性の趣味、

というイメージが日本では根強いですが、

海外に目を向けてみると男女の隔たりなく、

ヨガを日常に取り入れている人が多いことが分かります。

 

アメリカのヨガスタジオでは、

朝のヨガクラスに参加してから

仕事に向かう男性が多くいるそうです。

心と体を整えてから仕事をすると

自ずとパフォーマンスが上がる事は、

第一線で活躍するビジネスパーソンの間では

もはや常識となっています。

 

そもそもヨガは昔、

男性が行うものとして発展してきました。

それなのに、一体どうしてヨガ=女性というイメージがついてしまったのでしょうか。

 

その答えは、日本でヨガが流行した背景にあると感じます。

日本でヨガが大ブームとなったのは2003年頃。

ハリウッドセレブらの間で起こったヨガブームが

日本にも伝わり、

彼女達の美しい体や、

美と健康への意識が高いライフスタイルに

憧れた日本の女性達がこぞってヨガを始めたのです。

 

更に2010年頃から、日本ではホットヨガがブームに。

33度~40度前後の高温多湿のスタジオ内で

ヨガをすることで、

大量の汗をかくことを目的としたホットヨガは、

「痩せたい」

「代謝を良くしたい」

と願う女性達にヒットしました。

 

ヨガ=女性のものというのは誤解で、

たまたま日本では女性をきっかけに流行したに過ぎません

 

ヨガが心と体にもたらす素晴らしい効果は男女共通です。

 

女性に気遅れして、

ヨガに触れることを

躊躇っている男性がいるのは、

非常に勿体ないなあ、

と個人的には思うのです。

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人の目は気にしなくていい

女性だらけのヨガスタジオに

男性がぽつんと居たら、

変な目で見られないだろうか・・・

と心配する男性が多くいます。

 

実は男性だけでなく、

女性の生徒さんからも

「他の人にどう思われるか不安」

という悩みを聞くことが非常に多いです。

 

「自分だけ体が硬くて、周りの人に笑われそう」とか、

「太っているから、体のラインが出るヨガウェアは恥ずかしい」などなど。

 

私はそのような相談を受けたとき、

ヨガをしている時に

他の人の事を気にして

ジロジロ見ている人はいないので

安心してください、

とお伝えしています。

 

言い換えると、

自分自身が心配しているほど、

他の人達はあなたの事を見ていないのです。

 

ヨガの目的は、自分の心を扱いやすくすること。

そのために、自分の体と呼吸に集中する必要があります。

他の人の事が気になったり、

自分と他人の柔軟性や体型を

比べたくなる気持ちも分かるのですが、

その気持ちに巻き込まれず、

自分のやるべきこと、

ここでは体と呼吸への集中に

戻っていく事が大切なのです。

 

これは、第3章に述べた

瞑想を深めるプロセスにも

似ていると言えますね。

 

自分の体と呼吸から

注意を逸らさないように、

他人と自分を比べない練習をする場が、

ヨガの練習なのです。

 

ヨガを長く練習している人たちは、

大抵の人が心にそのことを留めて

練習しているので、

他の人のことを気にしている人は

いないのです。

 

私自身、自分がヨガを練習しに出かけた時、

同じスタジオ内に知り合いがいても

最後に外でばったり会うまで

お互いに気付かない・・・

という事がよくあります。

 

それだけ、ヨガスタジオに足を踏み入れた瞬間、

外の情報をキャッチする事を止めて、

自分の内側に集中している

ということです。

 

あまりそういう人は居ないと願いたいですが、

もし他の生徒のことを

「あの人は○○だった」

なんて常に言っている人が居たら、

心の中で、(まだまだヨガの練習が必要ですね)

と言ってあげるようにしましょう。(笑)

 

この「他人の目が気になる」という悩みは

ヨガスタジオの中だけでなく

日常生活でも付きまとうのではないでしょうか。

 

SNS最盛期の今、他人の人生や生活の様を見て、

誰もが気軽に称賛したり、

反対に批判することも出来るようになりました。

 

自分の行動が世間からどう思われるのか。

それがダイレクトに分かる事には

勿論メリットもありますが、

批判を恐れる余り、

自分らしさを失うという可能性も

孕んでいると思うのです。

 

人の目や意見に惑わされず、

自分のやるべき事に集中する為には、

強い精神力が必要です。

その心の強さを養うのが、

自分の心身に集中する時間であり、

ヨガの練習そのものです。

 

現代を生きるビジネスマンやアスリートが、

トレーニングの一環としてヨガを取り入れているのも頷けますね。

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第5章:さあ、ヨガを始めよう!

ヨガをする男女

さて、ヨガの魅力について

ここまで述べてきました。

「ヨガ、やってみようかな?」

と感じたらあとは行動あるのみ。

 

この章ではヨガに必要なものや、

練習方法の選び方、

そしてヨガをする際の心構えについて

解説していきます。

 

最初は誰もが初心者、

疑問や不安はつきものです。

是非この章を読んで、

ヨガを始めた自分、

をイメージしてみてください。

きっとヨガを始める勇気が湧いてくるはずです。

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用意するもの

ヨガを始める際に必要なものは、

・ヨガウェア

・ヨガマット

・ヨガベルトやブロックなどの補助器具 です。

ヨガウェアは、

動きやすく吸湿・速乾に優れたものが

好ましいです。

 

ヨガのポーズではうつ伏せになることも多いので、

ウエスト周りに金具がないものの方がいいと思います。

 

普通のTシャツに短パンでOKですが、

最近は男性向けのヨガウェアも

お洒落で機能的なものが沢山出ています。

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まずは形から!

という方は、

ヨガウェア専用ブランドを

覗いてみると良いと思います。

 

ヨガをする際に着るものがキマると、

モチベーションも上がりますよね。

 

ヨガマットは、

実際は用意しなくてもヨガをすることは出来るのですが、

 

ポーズによっては

ヨガマットで手足が滑らないように

安定させる事で、

筋肉に余計な負荷をかけずに

ポーズに集中出来ます。

また、膝を床につくポーズも多いので、

膝を痛めないためのクッションとして、

ヨガマットがあった方がベターです。

 

マットの貸し出しがあるスタジオもあるので、

最初はレンタルを利用して

いずれ自分専用のヨガマットが

欲しくなったら購入するのも良いですね。

 

ヨギー(ヨガをする人)にとっては、

ヨガマットは相棒のようなものです。

長く使っていると愛着が湧いてくるので、

是非お気に入りの1本を探してみてください。

 

ヨガベルトやヨガブロックは、

柔軟性や筋力をサポートする為に

使用する補助器具です。

 

これは自分自身で用意しなくても、

スタジオに行けば自由に利用出来る場所もあります。

補助器具を使わなくとも

ヨガのポーズを練習することは出来ますが、

ヨガ初心者の場合、

使用した方が無理なくポーズを深めたり、

難しいポーズに挑戦する手助けになってくれます。

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ヨガをどこで習うか

ヨガを始めるか方法は、大きく分けて2つです。

①スタジオに通う

②自宅で練習する

この2つになります。

①スタジオに通う のメリットとして、

・インストラクターから直接指導が受けられる

・様々なレッスンに参加出来るので飽き辛い

・交流関係が広がる

主にこの3つが挙げられます。

 

ヨガ初心者の方は、

最初は見よう見まねでポーズを

練習していきます。

その際にインストラクターからの

アドバイスやポーズのサポートがあれば、

体をどう使えば良いのかが理解しやすく、

結果的にポーズの上達が早くなります。

 

また、ヨガスタジオでは

参加者のレベル別にレッスンの内容が

異なっていたり、

季節に合わせて、

特別なクラスが開催されることもあります。

様々なポーズに出会い練習を積むことで、

飽きることなくヨガを継続出来るでしょう。

 

また、ヨガをする人達は

日常のルーティーンワークとして、

スタジオに通っている方が多いように思います。

 

レッスン中に言葉を交わすことがなくても、

スタジオの受付や更衣室で顔を合わせているうちに、

いつの間にか会話をるすようになる事もあるようです。

私のスタジオでも、

レッスンに参加しているうちに

【ヨガ仲間】

が出来ている方が多かったですね。

 

皆さん、ヨガに関する情報交換をしたり、

一緒にヨガイベントに参加したり、

レッスン後に食事に行ったりと、

楽しくされていました。

②自宅で練習するメリットは、

・他人の事が気にならない

・自分のペースで練習出来る

・移動時間や、ヨガウェアを持ち運ぶ手間がない

主にこの3つです。

 

ヨガは他の人を気にしないようにする練習、

と前に述べましたが、

やっぱり気になるという方もいると思います。

 

その点、自宅での練習は

誰の目を気にすることなく自由に、

のびのびと練習することが出来ます。

 

また、スタジオに通うとなると

どうしても希望の時間に

レッスンの予約が出来ない、

という事もあります。

 

自宅での練習なら、

時間を問わず好きな時に

ヨガが出来るのが良いですよね。

スタジオまでの移動時間も節約出来るので、

リモートワークの合間や、

隙間時間にさくっとヨガが出来るのも

自宅練習ならではかと思います。

自宅練習の方法として、

ヨガのポーズを解説した本を一冊用意して、

少しずつ取り組んでみるのも良いですし、

今はYOUTUBEでも質の良いレッスン動画が

沢山上がっています。

 

また、このコロナウイルスによって

外出を自粛する方が増えたことを受けて、

オンラインでのヨガレッスンを

配信しているスタジオや、先生達も増えました。

自宅のペースで練習したいけど、

ライブ感のあるレッスンに

参加したいという方は、

オンラインヨガに挑戦してみるのも良いですね。

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是非、自分のライフスタイルに合った方法でヨガを始めてみてください。

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ヨガを練習するときの心構え

最後に、ヨガの練習をするときに

是非意識して頂きたい心構えをご紹介します。

ヨガの効果を最大限感じるため、

そして皆さんのヨガライフが

充実したものになるように、

是非心に留めて練習して頂ければと思います。

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①呼吸に注意する

ヨガで最も大切なのは呼吸です。

ポーズに夢中になっていると、

つい呼吸が浅くなったり止めてしまいがちです。

 

呼吸が浅くなっていることに気付いたら、

深い呼吸をするように心掛けましょう。

深呼吸は体をリラックスさせ、

筋肉をほぐす効果もあります。

ポーズもとりやすくなりますし、

自分の呼吸を注視することで

集中力が高まります。

 

ヨガの持つ心と体への効果を

最大限受け取るには、

深い呼吸が不可欠です。

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②決して無理をしないこと

ヨガは競争ではありません。

誰かと比べて凄いとか、

劣っているとか、

そういった価値観から脱却する為に

練習するものでもあります。

 

自分の体が出しているサインを

無視してポーズを練習し、

体を痛めてしまっては本末転倒です。

 

決して無理をせず、

休みたい時は休んでいいし、

ポーズがきつすぎると感じたら

楽に呼吸が出来るように、

姿勢を調整するようにしましょう。

 

頑張ることに慣れている私達には、

時には「頑張らない努力」も必要なのです。

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③何よりも続けること

ヨガを始めたら、練習時間や頻度は

自分が出来る範囲で構わないので、

長く続けるようにしましょう。

 

ヨガには素晴らしい効果が沢山ありますが、

残念ながら1回のレッスンで人生が激変!

ということはありません。

 

地道にコツコツと練習を続けることで、

少しずつ心身の変化を感じられるようになるのです。

ひとつのポーズの習得には、

ある程度の忍耐と、

練習への真面目さが必要です。

逆を言えば、ヨガのポーズを練習することで、

勤勉さや忍耐力が身につくとも言えるでしょう。

 

ヨガは心を鍛えるトレーニングです。

練習を継続することで心がタフになり、

自信が溢れてくるのを感じられるでしょう。

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まとめ

ヨガ教室

いかがでしたでしょうか。

ヨガの持つ心と体への素晴らしい効果は、

決して女性や若くて健康な人だけの為のものではありません。

 

4000年以上続く、

人類が人生をより良くする為の智慧が、

ヨガなのです。

 

仕事に忙殺され、

自分の体や心を省みる時間がないという

ビジネスパーソンの皆さんに、

是非取り入れてみて頂きたいと思います。

 

近年、新型コロナウイルスの流行によって

私たちの生活様式は大きく変わりました。

先行きの見えない社会情勢、

年々異常化する気候、災害への恐怖・・・

 

私たちは、自分ではコントロール出来ない様々な要因によって、

知らず知らずのうちにストレスを

抱え込んでいるのだと思います。

このストレス過多の時代、

逞しく生き抜いていく力をつけて

乗り越えるには、自分はどうあるべきなのか。

 

一度目を閉じて、深い呼吸をして、

自分の心と向き合ってみると良いのかもしれません。

 

本書が、ヨガを始めてみたいと

感じている方の一助になれば幸いです。

そしていつか何処かで、

皆さんとヨガを出来る日が来たのなら、

これ以上嬉しいことはありません。