花粉症の方にとって春先は辛く苦しい季節。
一度発症してしまうと、毎年鼻水やくしゃみ、目のかゆみなどのアレルギー症状に悩まされてしまいます。
人によっては、春だけでなく秋にも反応を起こす花粉があります。
「プラセンタ」にはそんな花粉症にも効果があるとして、注目を集めています
その効果は、日本胎盤臨床医学会によると現在わかっている範囲でも20の薬理作用があるとされています。
なかでも「抗炎症作用」「抗アレルギー作用」「活性酸素除去作用」「自律神経調節作用」
「細胞活性化作用」「血行促進作用」が複合的に作用し、
花粉症を含めたアレルギー全般に効果を発揮するそうです。
花粉症のメカニズム
そもそも花粉症とは、どのようなメカニズムで起こるのでしょうか。
花粉症になる人、ならない人、同地域に住み同じ量の花粉を吸い込んでいたとしても、
花粉症になる人とならない人がいます。この差は何なのでしょうか。
私たちの身体には、ウイルスや細菌から身を守る「免疫力」が備わっています。
ウイルスなどの有害な物質が体内に侵入すると、
白血球内の免疫細胞(T細胞やB細胞)が攻撃をしかけて駆除します。
この時、同じ物質が再び侵入してきた時に備え、身体は抗体を作るのです。
ところが身体に害を与えない花粉を有害物質と勘違いし過剰に反応してしまうと、
身体は「IgE(アイジーイー)抗体(免疫グロブリンの一種)」と呼ばれる抗体を作り出し攻撃してしまいます。
攻撃のしすぎにより起こるマイナスの症状が、花粉症となって現れるのです。
「IgE抗体」を作らせないようにするために
「免疫抑制遺伝子(アレルギー抑制遺伝子)」という遺伝子が働くのが正常ですが、
この遺伝子を持っていない方=アレルギー体質の方は、
花粉に接触する度に「IgE抗体」が作られて体内に蓄積されていきます。
「IgE抗体」を持っていても花粉症を発症する人もいますが、その割合は3~5割と言われています。
なぜ発症する人としない人がいるのか、その辺りの仕組みについてはまだわかっていません。
「免疫抑制遺伝子(アレルギー抑制遺伝子)」は生まれ持った遺伝子ですが、
最近では食生活の変化やストレスの影響などによって、
遺伝子を持っている方=アレルギー体質ではない方にも「IgE抗体」が作られることがわかりました。
これが蓄積し、ある水準を超えると発症すると言われています。
プラセンタの花粉症改善効果
プラセンタには花粉症を緩和させる効果があります。その仕組みについて見てみましょう。
異常なリンパ球の排除によって改善
プラセンタには多くの成長因子が含まれ、
それが細胞の再生を促進させて異常なリンパ球
(アレルゲンを異物とみなして攻撃をするリンパ球内の免疫細胞)を排除すると言われています。
これによってアレルギー体質自体が改善されるため、花粉症にも効果があるとされています。
免疫抑制物質の効果によって改善
胎盤には免疫抑制物質というものが含まれています。
これは、母体が胎児を異物と認識し攻撃しないようにするものです。
プラセンタは胎盤の成分を抽出したエキスなので
妊娠初期因子、ビタミンD、コンドロイチン硫酸、グルコサミンなどの免疫抑制物質が豊富に含まれています。
これらの物質により、「IgE抗体」を作らせないように抑制することできると言われています。
また目のかゆみやくしゃみなどを起こさせるヒスタミンという物質の放出を抑制し、
つらい症状を緩和する効果も確認されています。
最近では耳鼻咽喉科にプラセンタ外来を設け、
注射や内服薬の投与で花粉症治療を行う医療機関も出てきています。
プラセンタの皮下注射や筋肉注射は即効性があると言われておりますが、
アレルギー体質自体を改善していくのには時間がかかるため、
花粉が飛ぶ季節がやって来る前にできるだけ早く治療を開始すると良いでしょう。
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