先天性内反足・・・
生まれてきた子供に先生がそうおっしゃいました。
その時は、初めて聴く言葉に、私も妻も何のことを言っているのか分かりませんでした。
子供を見てみると、足の甲の関節が内側に曲がっていました。
お医者様からは、
「このまま放って置けばまともに歩けなくなります・・・専門医を紹介します。」
私たちは、正直目の前が真っ暗になりました。
退院後すぐに専門医のいる病院へ
産婦人科を退院後すぐに先天性の内半足の専門医がいる病院に診察に行きました。
病院は、京都の日赤です。
先生の名前は日下部先生が、先天性の内反足の専門医です。
当時は、確か整形外科の部長さんだったと思いますが、現在は、日赤の院長さんになられています。
生まれて数日の赤ちゃんを抱いて、病院に入りました。
初見の診断は、やはり
「先天性の内反足」
という診断でした。
産婦人科の先生が言われたように放って置くとまともに歩けなくなるとのことです。
先天性の内反足になるには、様々な条件があるようなのですが、
お腹の中で、へその緒が絡まり、成長過程で足が曲がってしまうことが多いそうが、
実際のところ解明されていないそうです。
およそ1000人に1人の発生率で、男児に多く、約半数は両足で、
片足の場合は2:1で右側に多いという調査結果があるようです。
本当に珍しい病気のため、2回目の診療時には、研修医に囲まれました。
研修医の後学の為に見せてあげて欲しいとの事でしたが、
正直、ショックを受けてから時間もあまり経っていなかった為、
いい気持ちにはなれませんでした。
先生からは、
「これから大変だと思いますが、子供の為に頑張りましょう。きちんと治療すれば大丈夫です!!」
と言われたのを今でも覚えています。
出産直後の先天性内反足の治療方法
私たちがして頂いた先天性の内反足の治療方法は、
[br num=”1″] とにかく矯正[br num=”1″] です。
骨の柔らかい産後直後からできる限り早いうちに治療を開始することが大事とのことです。
生まれてから約半年程・・・大体捕まり立ちのできるころまでは、
両足をコルセットで巻いて足を正常な方向に固定することでした。
正直目をつぶりたくなる心境です。
知らない人から見れば、一体この子に何があったんだ・・・と思われても仕方ない程です。
生後約半年間で一番苦労したこと
足首を固定したコルセットは、定期的に交換しに病院に行くのですが、
コルセットをさせている間一番苦労したのは、
子供は、
自分で寝返りができない・・・
私たちは、
お風呂に入れるのがすごく大変・・・
だったと今では覚えています。
しかし、子供もたくましく育っていき、気づけば、寝返りができる状態になっていました。
足のコルセットは、石膏で固めるため、足の付け根まで固めるとかなり重たいのですが、
それに関係なく、数ヶ月たてば、寝返りができる状態になっていました。
今思えば、恐らく、一般の子供よりも足の筋肉が付いていたのではないかと思います。
生後約半年後の先天性内反足の治療方法
生後約半年が立てば、子供はつかまり立ちをします。
・・・ごめんなさい。4~5ヶ月だったかもしれません。
まもなく8年経つので記憶が曖昧なところは、ご了承ください・・・
その頃から、いよいよ足の装具を作っていきます。
こんな感じです。
私たちがお願いしていた日赤では、整形外科と装具屋さんが提携をしていて、診察日には、必ず来ていました。
そして、先生監修の元、足の形に合わせて、装具を作っていきます。
ほとんどの整形外科では、そういった提携はあるかと思います。
装具の費用は、その子に合わせたオーダーメイドになるので、費用はかなり要します。
しかし、一時的な立て替えで、払ったお金は、ほとんど返ってきました。
つまり、補助が受けれるということです。
装具を履くとかなり歩きづらそうですが、これも自然と慣れてきます。
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装具を履かしていて
先天性の内反足は、正しい方向へ足を固定するのが、治療方法になるのですが、
その為、常に装具を履かせる必要があります。
内反足は、骨の異常により、本来の方向から違う方向に足が向いているため、
足の向きを矯正しなければいけません。
これは、足の成長が止まる成人までは、本来するのが正しいのですが、
なかなかそこまでできる人は少ないです。
現在では、子供もなかなか装具を履けていないのが現状です。
その理由は、後ほど掲載します。
赤ちゃんの間で、装具を履かしていて、大変な時期は、
やはり夏でしょう・・・
蒸れたり、装具の摩擦で、足がみみず腫れのようになります。
これには、さすがにかわいそうでした。
ですが、皮膚科で症状を見せれば、きちんとした薬をくれます。
妻も、かわいそうと思っていた様子でしたが、そこは、子供の将来のためと・・・
装具は、きちんと履かせていた様子でした。
装具以外でした治療
今まででした先天性の内反足での治療は、コルセット・装具(幼少期~小学校まででもちろん装具の形は変わります。)の他に、
一度、手術をしました。
私たちの子供の症状は、通常よりもきつく足が内側に曲がっていたため、装具だけでは、矯正に限界がありました。
手術方法としては、一旦足のアキレス腱を切って、足の向きを調整した後、再度つなげるという方法です。
聞いただけで痛々しくないですか・・・
子供は、体が小さい為、足部分だけの部分麻酔ができず、全身麻酔になります。
全身麻酔ということは、人工心肺を使う必要がある為、正直心配しました。
子供が5歳ごろだったと思います。
しかし、その頃には、先生との信頼関係もあったため、全面的にお願いしました。
術後は、症状も良くなりましたが、先生からは、
「成長の過程でどうしても足が内側に曲がる傾向がある為、状況によっては、将来再手術の必要があるかも」
といった答えでした。
現在、まもなく8歳になりますが、今のところは、順調です。
ですが、これから、成長期にも入るため、油断はできないと思いますが・・・
先天性内反足と8年間向かい合って
我が家では、共働きのため、子供は、1歳のときから保育園に入れていました。
保育園では、運動会ももちろんあります。
走ったり、飛んだり・・・
先天性の内反足のお子様が生まれた方。
出産直後は、つらいと思います。私たちもそうでした。
ですが、治療をすれば、普通の生活はできます。
普通の生活といわずに、正直思いっきり走れるようになります!!!!
保育園では、もちろん運動会もあります。
走ったり、飛んだり・・・できるようになります!!!
運動会で、お友達と走ったりしている姿を見ていると、
「頑張ってよかった」と正直な気持ちで思えます。
太ももなどの基礎の筋肉がしっかりしている分、普通の子よりも足の踏ん張りは強いと思います。
先天性の内反足の治療は、簡単とは決して思いません。
実際に、私たち夫婦だけでなく、おじいさん・おばあさん等の家族の支えもありました。
今は、半年に1回ほどの定期健診を受けている状態です。
これからも、同じような経験をされている方に、いい情報があれば公開していきます。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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