住宅を購入するなら新築か中古か?
持ち家の中古志向が増えてきているようです。
そんな傾向が、2015年11月30日に発表された内閣府の『住環境に関する世論調査』の結果から分かった。
同調査によると、「住宅を購入するとしたら新築か中古か」との問いに対して、
「中古がよい」と考えた人は戸建てとマンションを合わせて9.9%で、
2004年に行った前回調査の3.4%(「どちらかといえば中古がよい」を含む)と比べて約3倍に増加した。
一方、「新築がよい」と答えた人は73.0%で、04年から9.3ポイント減少した。
なお、04年調査の設問では、戸建てとマンションの区別をしていなかった。
中古がよいとした人を年代別に見ると、20代が15.7%と最も多く、
ついで40代の11.1%、30代の10.1%。最も少なかったのが70歳以上の8.3%だった。
中古の理由は資金面が上位
中古が良いとする理由(複数回答)は、
「住みたい場所に中古住宅を購入する為には、中古住宅の価格の方が手が届きやすいから」とした人が多かった。
次いで「中古住宅を購入しておいて、時期を見て建替えやリフォームをする方が、資金計画などに無理がないから」とした人が29.7%と、資金面を理由とする回答が多かった。
「住宅を所有したいか」との問いに対しては、
「所有したい」とした人が74.9%で、04年から4.1ポイント減った。
一方、「所有する必要がない」とした人が16.5%で、04年から4.4ポイント増えた。
所有する必要がないとした理由で最も多かったのが「多額のローンを抱えたくないから」の20.9%だ。
04年調査の28.6%からは減ったものの、依然として、年収が思うように増えないという社会的背景が、
住宅の所有に対する考え方に影響を与えていることが伺える。
住宅及び住宅の立地・周辺環境に関して、どのようになっことを最も重視するかとの問いには、
「立地の利便性(通勤・通学の便利さや、買い物施設へのアクセスの良さなど)」と答えた人が46.5%と最も多く、
以下「住宅の広さ・間取り」(16.5%)、
「立地の安全性(自然災害や犯罪・交通事故などに対する安全性など)」(14.6%)、
「住宅の性能(耐久性、耐震性、省エネルギー性、遮音性など)」(8.2%)の順だった。
調査は15年10月1日~10月11日に全国の20歳以上の日本国籍を有する3000人を対象に個別面接で行われ、有効回答数は1736人(回収率57.9%)だった。